男女の越えられない壁と、私の距離感

スポンサーリンク

私は“女性”である前に、“人”としてそこにいたつもりだった。

私はこれまで、女の子の後輩には「怖い」と言われることが多く、逆に男の子の後輩には好かれることが多かった。自分では性別に関係なく、後輩として平等に接してきたつもりだった。けれど、長く関係が続くのは、いつも男の子の後輩ばかりだった。

しかし、ショックな別れ方をするのも、なぜか男の子の後輩が多い。「彼女ができたので、二人で飲みに行くのは控えます」「結婚したので、もう会えません」——そんな言葉を何度も聞いてきた。もちろん、そう言わない後輩もいて、今でも関係が続いている人もいる。けれど、こうした言葉を聞くたびに、心に小さな傷が残る。

私は、彼らを「後輩」として接していた。性別ではなく、立場としての関係性を大切にしていた。けれど、彼らにとって私は「年上の女性」だったのかもしれない。もしかしたら、少しでも恋愛的な可能性を感じていたのかもしれない。私自身は、そういった感情を一切抱いていなかったし、今後も抱くことはないと思っている。

私は、友人や後輩と恋愛関係になることはほとんどないタイプの人間だ。好きになったら、友達にはなれない。元恋人と友人になることもない。だからこそ、関係が途切れる理由が「恋人ができたから」「結婚したから」というのは、裏切られたような気持ちになる。

信頼していたからこそ、そういった理由で距離を置かれると、「ああ、私のことを人としてではなく、女性として見ていたのか」と気づかされる。それが、何よりも悲しい。

同性の後輩であれば、こうしたことは起きなかったのかもしれない。そう思うと、「男女の間には、越えられない壁がある」と痛感する。私は、性別を越えて「人として」見てもらいたい。女性としての私よりも、人としての私を見てほしい。そうでなければ、年齢を重ねたときに「素敵な人」として残っていけない気がする。

だからこそ、私はこれからも「人としての私」を磨いていきたい。性別に縛られず、関係性に誠実でありたい。そう思って、日々を過ごしている。

タイトルとURLをコピーしました